DON LETTS x ARI UP COLLECTION

フロントにプリントされたテキストは、ドンレッツの自伝内でTHE SLITSについて触れた一文。

以下、訳文。

「ザ・クラッシュがデビュー・シングル『White Riot』c/w'1977をリリースしたとき、彼らは5月1日から40日間、他のパンク・バンドをサポートに連れてイギリス国内のツアー（『White Riot』ツアー）に出ることが決まっていた。

パンクバンドの存在を国中に広めるべく組まれたラインナップで、ザ・ジャム（わずか9公演で脱退）、バズコックス、サブウェイ・セクト、そして7日目の夜にエディンバラでツアーに参加したザ・スリッツが含まれていた。

ザ・スリッツは、シンガーのアリ、ベーシストのテッサ、ギタリストのヴィヴ、ドラマーのパルモリーブというラインナップで、それまでフル・ギグを行ったことがないにもかかわらずザ・クラッシュはザ・スリッツに参加を要請した。

ザ・クラッシュも自分も彼女たちをよく知っていたし、彼女たちのパンク的アティテュードとセンスに感銘を受けていた。

みんな仲間だったし、特にあのような暗い時代にはお互いに結束しサポートしあうことでシーンを成長させていった。スリッツが定期的にギグをするのはこのツアーが初めてでそれまでロンドンから出たこともなかった。

ツアーの資金をBOYが援助していた為、彼らは自分に声を掛けてきた。私はBOYから離れられることを喜び、数着の服とカメラを持って彼らと一緒に列車で北へ向かった。」